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BCP(事業継続計画)とは

 24時間365日業務を実施する警備業務。その警備機能の維持は警備会社の責務です。しかし、ことBCP(事業継続計画)については警備業界全体が脆弱であると日々感じています。 そこで、警備現場から見たBCPの策定についてを紹介します。

<BCP(事業継続計画)とは>
 事業継続計画(Business Continuity Planningの略BCP)は災害やテロ等のリスクによる影響度を認識し、リスク発生時の事業継続を確実にするため、必要な対応策を策定する。または策定した計画のこと。
 そのPDCA(策定・運用・訓練・継続的改善)の取組みを事業継続マネジメント (Business Continuity Management, BCM) という。


<BCPの警備会社の認知度>
 外部認証を持つ標準規格の内、ISMS等主に情報処理関係が多く取得するマネジメントシステムでは、リスクマネジメントとして内容の一部が含まれています。
 しかし、警備会社等が多く取得する品質(ISO9000)や環境(ISO14000)等のマネジメントシステムにはリスクマネジメントが含まれていません。
 日頃より警備員が火災や地震等の発生に備えた訓練は行っているものの、その内容は業務として現場で対応するにとどまっており、警備業界のBCPの策定や周知度は他の業界に比べて小さい分野の一つだと思われます。


<警備会社においての必要性>
 警備の発展はめざましく、特に機械警備に代表されるセキュリティ装置は多機能かつ高機能となりました。
 現在の警備は、この多機能かつ高機能な機械装置を基に計画され施設警備において、装置の不具合が与える影響は日々大きいものとなっています。
 特に、機械装置に業務の大部分を依存する機械警備業務においては基地局において数百~数千の物件をセンター装置(1組のコンピュータ)で処理し、その装置の故障、通信の断絶などの影響は場当たり的な対応では処理できなくなっています。
 このほか、常駐警備に代表される警備員が直接警備にあたる業務では、人員の欠員が許されず、記憶に新しい新型インフルエンザ等のパンデミック対策も求められています。


<機械警備に関するBCP対策>
 従来から全国展開されている警備会社が主に運用している機械警備の通信に関するリスク対策です。

・回線の多重化
 警備装置と警備会社との通信回線の断絶に備えた対策として、複数の回線を接続することにより通信断絶の冗長性(信頼性)を高めています。
 機械警備装置に使用される主な回線は、次のとおりです。
 ・○TT等のアナログ電話回線
 ・○TT等のISDN電話回線
 ・インターネットのアナログ回線(ADSL)
 ・インターネットの光回線(FTTH)
 ・○U等の無線電話回線
 窃盗犯等による電話回線の人的な切断等による対策は、別に断線監視機能で対応するため多重化による対策とは直接関係ありません。しかし、多重化により結果的に警備が維持されています。

・基地局の多重化
 警備会社の基地局(機械警備装置がつながる先)の大規模な故障・災害に備え、遠隔地にも接続先となる基地局を備えることにより、冗長性(信頼性)を高めています。
 しかし、信頼性の向上の代表し、負担する通信費が高額になります。

・基地局の強固化
 情報処理データーセンターに代表させる、システムの強化により基地局自体の耐久性を増し、災害等に備えています。
主な対策として、
  ・施設に対する耐震性や防犯性能の強化。
  ・内部要員による人的リスク対策。
  ・自家発電等の予備電源対策。
  ・システムの多重化等による故障対策。等


<警備員の人員維持に関するBCP対策>
・新型インフルエンザ対策の警備会社としての必要性
 平成21年に発生した新型インフルエンザの大流行(パンデミック)は、警備会社にとって現場警備員の維持に深刻な影響を与えました。
 警備業はその性質上、パンデミック発生に際して、業務を縮小出来る分野が少ない業務です。
 また、各警備現場では警備先の新型インフルエンザの水際対策として、出入管理業務に発熱確認や、外来者の消毒の徹底といった業務が付加されることとなり、業務が多忙となりました。
 このほか、多くの外来者の対応を行うことにより、警備員の感染リスクが増大しました。
 平成21年の経験は、警備会社と警備員がリスクを認識したよい機会と捉え、今後の対策が必要です。

・警備員の人員維持
 平成21年の新型インフルエンザに関しては、既に予防接種が開始されたことから、予防接種によりリスクを回避することができます。
 各社で、予防接種に関する義務付けと社による費用の負担等によりコントロールできるリスクです。
 今後は、新たな感染症が発生したときの対策として、感染防護資材(マスク・消毒薬等)の備蓄。感染者発生時連絡体制の整備。明確な連絡範囲と、とるべき措置(強制休養○日)等による他の警備員への感染拡大の防止等の策定が必要です。
 また、病欠者に備え通常時より残業などの過重労働に頼る労働条件を解消し、ある程度の人的余剰を備える必要もあります。


<その他>
 ここで紹介したBCP対策は、警備員という立場で現場の維持を主眼において策定しています。
 実際のBCP策定には、経営資源の確保(余剰資金の確保、縮小できる事業の分離)等を含んだ対策が必要です。

 企業としてBCP対策を取り組むためにBCMに関する有益なページがありましたので、本気で策定する時はぜひ参考にして下さい。
 外部リンク:(リンク切れはご容赦下さい。)
 BCM関連ガイドライン | BCM Navi
 http://www.newton-consulting.co.jp/bcmnavi/guideline/

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