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さすまた(刺又)の効果

 刺又は先端がU字形の2~3メートル程度の柄がついた長物の捕縛用具です。ナイフ等の凶器を携帯する暴漢等の対応・捕縛において非常に大きな効果があります。

・さすまた(刺又)の特徴
 刺又はU字形の金具に2~3メートル程度の柄がついた長物の捕縛用具です。
 広く普及している製品の多くは、伸縮式により収納時(携行・保管時等)は1~1.5メートル程度の状態となります。収納した状態では、警察車両等に積載されていることもあります。
 使用において長物特有取扱いの難しさはありますが、ナイフ等の刃物を所持する相手に対して刃先が届かない距離から牽制や捕縛を行うことが出来る日本古来からある捕縛用具です。

・さすまた(刺又)の利点
 最大の利点は、2~3メートルあるリーチの長さです。カッターナイフだけでなく、包丁や刀などを所持する相手に対しても刃先が届かない安全な距離から対処することができます。
 また、先端のU時金具を用いて相手の胴、太もも、タスキのように胸を挟み込む形で押し付けることで相対距離を保つだけでなく、そのまま壁や床に押し付けて相手を捕縛することができます。
 視覚による牽制としても大きな効果があります。
胴押さえ写真
胴押さえ
けしゃ押さえ写真
袈裟押さえ
足押さえ写真
足押さえ

・さすまた(刺又)の欠点
 長物のため取扱いが難しく、十分な効果を得るためには使用者の訓練が必要です。
 実際の使用では、刺又を使用する者だけでなく補助する者など複数人による対応が必要です。
 1対1では、長物による小回りが利かないため安全な距離を保つことが難しい。また、完全に捕縛することが困難なため。取扱いが難しいため、先端を持たれるなどして奪われることもあります。
 校庭や広場など、丈夫な壁などがない空間では捕縛するためには、相手を引き倒して地面に抑え込む。刺又同士で挟み込むなど複数本の運用が必要となります。


・連携訓練が効果を高めます
 刺又の特徴から、その性能を十分に発揮することはかなり難しい捕縛用具です。対応訓練では、欠点を補い利点を生かして効果をより高めるため、予め使用者の役割を決めて連携を含めて行うことが有事の際に円滑な対応をとることが出来ます。主な役割は次の3種類です。
 1.体を狙うもの
   壁などに向かって相手を追いやるために押す者。壁や床に向かって押さえつける者。
 2.足を狙うもの
   足に刺又を引っ掛けて引き倒す者。足に刺又をかけ転倒させる者。
 3.威嚇するもの
   主に1.2の補助として注意をそらす。動きをけん制する者。
警備員教育内容のさすまた(刺又)に関する内容:
 >さすまた(刺又)の使い方
  ・さすまた(刺又)の効果
   ・刺又の基本姿勢と構え方
    刺又 使い方 取り押さえ
     ・刺又 使用方法 離脱と反撃
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